TOPCLEANの特長

廃水銀等を特別廃棄管理物に指定し、水銀使用製品産業廃棄物および水銀汚染物の処理基準等を追加・強化することを骨子とした「廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行令の一部を改正する政令」が平成27年11月11日に公布され、さらにその政令で整備された規定にもとづいて「廃棄物の処理及び清掃に関る法律施行規則」等の改正について平成27年12月21日に公布されました。

ひとまず、一般の事業所から排出される蛍光灯や水銀灯は特定管理産業廃棄物には該当しないことになりましたが、2020年には水俣条約により蛍光灯や水銀灯の製造・輸出入が禁止となることもあり、今後、水銀含有産業廃棄物についての規制がさらに改正・強化される可能性が高いと考えられます。具体的には、水銀使用製品産業廃棄物の運搬や積替保管規制の改正・強化、また、産業廃棄物収集運搬業および処分業の認可に関連した優良廃棄物処理業者の認定制度などが挙げられます。

そうした来るべき時期へ向けての準備として、弊社製品であるTOPCLEANの導入は御社にとってベストな選択であることは間違いありません。

ここでは、TOPCLEANの3つの特長、言うなれば、TOPCLEANを選ぶ「3つの理由」をご紹介します。

1. 廃蛍光管の分別破砕ができる

廃蛍光管を破砕機へ投入する様子

一般的な廃蛍光管破砕機はほぼ単純な破砕しかできないもので、破砕したのちにガラスと口金を手作業で分別しなければなりません。このとき、水銀が付着した蛍光粉が破砕した廃蛍光管から飛散・蒸発してしまうことは避けられず環境面の問題が、また、当然その作業には安全面の問題があることは、みなさんご存知の通りです。

一方、TOPCLEANは廃蛍光管の分別破砕が可能、ガラスと口金をそれぞれの回収容器へ回収するので、手作業による分別は不要です。もちろん、破砕機本体から、また、回収容器との接合部分からも水銀が付着した蛍光粉が飛散・蒸発することがない仕組みとなっており、安全面においても環境面においても優れています。

また、一般的な廃蛍光管破砕機では破砕機への廃蛍光管の供給で1名、ガラスと口金の分別に1名と、少なくとも2名は作業人員が必要でしたが、上の動画でご覧いただけるようにTOPCLEANであれば廃蛍光管の破砕作業に必要な人員は1名と、人員削減にも貢献します。

2. 水銀を自社で、しかも、安全に処理できる

一般的に採用されている水銀処理方式は「還元焙焼法」

廃蛍光管を破砕したのちは、中間業者により回収・運搬され水銀処理を専門業者へ委託、大規模な処理施設にて「還元焙焼法」という処理方法で処理されることが一般的です。還元焙焼法とは、破砕した蛍光管を洗浄機へ投入して洗浄、ガラスと口金を除去して得られる水銀スラッジを600〜800℃で焙焼し、水銀スラッジから水銀を気化させたのちに冷却・吸着して水銀を液体として取り出す水銀処理の方式です。

以下に示すのは、この「還元焙焼法」を前提とした廃蛍光管破砕と水銀回収のフローです。

「還元焙焼法」を前提とした廃蛍光管破砕と水銀回収のフロー

還元焙焼法は、一度の大量の水銀処理ができるのが特徴ではありますが、その仕組み上どうしても、洗浄機・焙焼炉・冷却機とそれなりの規模の設備が必要となり、そのための敷地(スペース)と高額な設備投資も必要となります。それゆえ、水銀処理を専門業者へ委託されることが一般的です。

還元焙焼法では、廃蛍光管の破砕後の洗浄に水を使用するために水銀に汚染された排水が生じることは避けられず、その排水による汚染の心配、さらには焙焼の際のCO2の排出、そしてその排気への水銀の残留など、さまざまな問題があることも指摘されています。

そもそもの話として、破砕した廃蛍光管を処理施設へと運搬する過程における安全面の問題、そして、水銀の飛散・蒸発による環境面の問題も否定できません。

TOPCLEANでは、「減圧加熱還元ガス通気法」を採用

一方、TOPCLEANでは「減圧加熱還元ガス通気法」と呼ばれる水銀処理方式を採用し、外部委託することなく自社で、しかも、安全な水銀処理が可能です。減圧加熱還元ガス通気法は、まず破砕した廃蛍光管のガラスを密閉容器へ閉じ込めた上で容器内の空気を水素ガスと窒素ガスへ置換、500℃前後まで加熱したのちに減圧し水銀を気化させてガラス・蛍光粉と分離します。そして、さらに気化した水銀を冷却し回収するものです。

以下に示すのは、この「減圧加熱還元ガス通気法」を前提としたTOPCLEANでの廃蛍光管破砕と水銀回収のフローです。

「減圧加熱還元ガス通気法」を前提としたTOPCLEANでの廃蛍光管破砕と水銀回収のフロー

さらに、以下の図は減圧加熱還元ガス通気法を採用した蒸留装置における水銀回収フローを詳細に示したものです。

減圧加熱還元ガス通気法を採用した蒸留装置における水銀回収フロー

最大の特長は、還元焙焼法などの他の工法と比較して低い温度で水銀を分離できるために処理に要する時間が短かいこと。また、洗浄による排水や焙焼によるCO2の排出などもないことから環境面においても大変優れていることです。さらに、一般的な処理業者さまにおける収集・処理規模に合わせたサイズでの設計が可能ですので、装置をコンパクトかつ低価格で製造できることも特長です。

なお、「減圧加熱還元ガス通気法」は、横浜国立大学環境情報研究院 元教授である堀 雅宏先生が考案された水銀処理方式であり、今現在考えられる水銀処理方式として最も適切であるとされているものです。

溶出試験によるTOPCLEANの蛍光粉分析結果。排出基準の5μg/L以下を達成

3. コスト削減・利益向上へ貢献

TOPCLEANなら蛍光管の分別破砕処理から水銀の抽出処理までを外部委託することなく、自社で一貫して行えるようになります。そのため、作業人員の削減による人件費の削減に加え、運搬費用や最終処分業者への処分委託費用などを支払う必要がなくなり、コスト削減・利益向上へ大きく貢献できます。

以下に示すのは、1日あたり2,000Kgの廃蛍光管の処理を想定した場合の試算表です。TOPCLEANの導入によるコスト削減・利益向上への貢献度をぜひご覧ください。

1日あたりの収益差試算表

弊社製品導入時 処理外部委託時
処理本数 / 日

8,000本(2,000Kg)

1,000本/時間 × 8時間

8,000本(2,000Kg)

1,000本/時間 × 8時間

回収費 / 日

760,000

2,000Kg × 380円/kg

760,000

2,000Kg × 380円/kg

処理コスト / 日

16,000

  • 電気代・雑費等: 6,000円
  • 人件費: 10,000円

360,000

2,000Kg × 180円/kg

収益 / 日

744,000

760,000円 - 16,000円

400,000

760,000円 - 360,000円

差額

344,000

744,000円 - 400,000円

1日あたり344,000の収益に貢献

試算の前提条件

  • 8時間/日稼動、1,000本/時処理すると仮定した場合を想定
  • 廃蛍光管の重量を250g/本(40W直管)を想定
  • 回収費は岡山県における単価380円/Kgを想定
  • 処分委託費は単価180円/Kgを想定

1日あたりの収益差試算表(リサイクル販売した場合)

さらに、分別破砕したガラスと口金をリサイクル販売した場合、その売却益も収益へ加算されます。

弊社製品導入時 処理外部委託時
処理本数 / 日

8,000本(2,000Kg)

1,000本/時間 × 8時間

8,000本(2,000Kg)

1,000本/時間 × 8時間

回収費 / 日

760,000

2,000Kg × 380円/kg

760,000

2,000Kg × 380円/kg

処理コスト / 日

16,000

  • 電気代・雑費等: 6,000円
  • 人件費: 10,000円

360,000

2,000Kg × 180円/kg

リサイクル販売収益 / 日

120,000

2,000Kg × 60円/kg

0

収益 / 日

864,000

760,000円 - 16,000円 + 120,000円

400,000

760,000円 - 360,000円

差額

464,000

864,000円 - 400,000円

1日あたり464,000の収益に貢献

試算の前提条件

  • 先述の前提条件に加え、リサイクル販売収益として単価60円/Kgを想定

昨今では電子入札を利用して入札する業者も増え、産業廃棄物回収事業の価格競争が激化、利益を確保しづらくなってきています。TOPCLEANならば、そうした状況下でも利益確保が可能となり、また、自社で処理したガラスや口金、水銀を販売しての収入も見込め、さらなる利益確保へ貢献できます。

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